xAIがGrok、Grok Bot、Cursor、X Premiumを1つのサブスクリプションにまとめた。GrokとCursorは毎週の利用枠を共有し、既存のCursor契約者はそのまま残すことも切り替えることもできる。
xAIの「The X Subscription」に何がまとまるのか
xAI(現SpaceXSI)は10月12日、複数のサービスを一本のサブスクリプションに統合した「The X Subscription」を発表した。中身はGrok、Grok Bot、Cursor、X Premiumの4つだ。これまで別々の入口と別々の請求で動いていたものが、1つの契約に集約される。
利用者は選んだグレードに応じて4サービスの権限を受け取る。料金は無料枠から始まり、上位のUltraで月200ドル前後までの階段が用意されている。ただし金額の一部は報道や流出した登録画面に基づく情報で、公式が全グレードの価格を明示したわけではない。判断材料としては、後述するように「公式が確認した部分」と「報道ベースの部分」を分けて見る必要がある。
統合の狙いは分かりやすい。チャット、コーディング、エージェント、SNSの会員を1枚のカードにまとめれば、利用者は請求書を1枚で済ませられる。同時に、xAI側から見れば利用者を自社の入口につなぎとめやすくなる。
GrokとCursorの利用枠が共有される仕組み
The X Subscriptionで最も実務に響くのが、GrokとCursorが毎週の利用枠を共有する点だ。同じ週の枠を、文章を書くのにもコードを書くのにも使える。使う量は自分で配分できる。
公式によれば、各グレードのGrok自社モデルでのコーディング利用量は、対応するCursor単体プランの少なくとも2倍になるという。既存のCursor契約者は、そのまま残すか、新しい体系へ切り替えるかを選べる。切り替えの入口はアカウントの請求設定に置かれ、順次表示される段階的な案内になっている。
切り替え時には、残りの日数に応じた按分の返金が用意されているという。年払いの利用者についても、現在の請求サイクルが終わるまでは扱いが変わらないとされる。
これまで通りの使い方
- Cursor単体を継続できる
- Grok単体を継続できる
- 料金と機能は変わらないとされる
- ただし新規受付は停止
新しい体系にまとめる
- GrokとCursorで毎週の利用枠を共有
- コーディング枠はCursor単体の2倍以上(公式)
- 請求が1本に集約される
- 切り替えは按分で返金対応
サードパーティ製モデルの扱いが変わる
見落としやすい変更が1つある。従来のCursorプランにはClaudeやGPTといったサードパーティ製モデルの利用量が含まれていた。切り替え前はそのまま有効だが、新しい体系に入ると、この部分は共有の利用枠から外れる。
サードパーティ製モデルはAPIの価格で別枠の課金となり、しかもPremium以上のグレードでしか使えない。つまり新しいパッケージは、xAI自身のモデルはたっぷり抱え込む一方、他社のモデルは共有プールの外へ締め出した形だ。
サードパーティ製モデルを日常的に多用する人にとっては、これが損得の分かれ目になる。月額が下がっても、別枠の課金が増えれば総額は変わりうる。
The X Subscriptionの料金グレードをどう読むか
グレードは無料、Plus、Premium、Super、Ultraの5段。報道ベースでは、Plusが月8ドル、Premiumが月30ドル、Superが月100ドル、Ultraが月200ドルとされる。PremiumはPlusの権限に加えてGrok Botや最新Grokモデルへのアクセスを含むとされ、Superでは混雑時の優先アクセス、Ultraでは全製品とモデルへの最速アクセスが加わるという。
グレード | 月額(報道ベース) | 主な位置づけ |
|---|---|---|
無料 | 0ドル | 限定的なチャットとエージェント |
Plus | 8ドル | Grok各種機能とX Premium |
Premium | 30ドル | Grok Bot、最新Grok、Cursor連携 |
Super | 100ドル | 上位の利用枠と優先アクセス |
Ultra | 200ドル | 全製品への最速アクセス |
価格のうち公式に確認されているのはPlus相当の8ドルまでで、SuperとUltraの金額は報道や流出情報に依存する。この点は割り引いて読むべきだ。
既存の契約者はどう動けばいいか
すでにGrokやCursor、X Premiumを個別に契約している人にとって、最初の問いは「切り替えるべきか」ではなく「今すぐ動く必要があるか」だ。公式の説明では、既存プランは当分そのまま残り、新規受付だけが止まる。切り替えは任意で、期限は示されていない。
したがって急いで解約する理由はない。むしろ請求設定に切り替えの入口が現れる前に慌てて退会すると、サービスが途切れる空白が生まれかねない。入口が出てから、自分がどの機能をどれだけ使っているかを見て判断すればいい。
判断の軸は利用の実態にある。Grokのチャット、Cursorのコーディング、X PremiumのSNS特典をどれも頻繁に使う人なら、統合の恩恵は大きい。一方でCursorだけを使い、チャットは無料枠で足りる人、あるいはサードパーティ製モデルに多くを頼る人にとっては、統合が得とは限らない。






