
DCP
DCP · コーディング
DCPは、AIエージェントと、それが触れたがる機微なものとの間に立つパーミッション層だ。自分のパソコン上で動き、ウォレットの鍵と保存データをローカルの金庫に保管し、エージェントには操作の結果だけを渡す。その裏にある秘密は決して渡さない。自分で動かせる実用的なAIエージェントのセキュリティであり、借りるものではないと考えればいい。1行でエージェントをつなぎ、専用の支出上限とアクセスルールを与え、普段と違うものはすべてスマホから承認する。Claude Desktop、ChatGPT、Cursor、VS Code、OpenClaw、そしてMCP対応のあらゆるクライアントで動く。

DCP について
DCPとは何か
役に立つエージェントは、たいてい後になって、できれば渡したくないものを求めてくる。取引に署名し、API呼び出しを支払い、あなたの情報でアカウントにログインし、非公開の文脈を読む。今は、完全に締め出すか、鍵を渡して何も起きないことを祈るか、そのどちらかを選ぶしかない。DCPは第三の道を出す。一度決めたルールで区切ったアクセスだ。
システム全体はノンカストディアルで、まずAIエージェント向けパーミッション層として作られ、ウォレットはその次だ。鍵はあなたのデバイスに残る。署名はローカルで行われ、機微なものは何もアップロードされない。エージェントはDCPに権限を求め、DCPがルールを確認し、許可された操作は自動で走り、一線を越えるものは承認を待つ。土台の技術はSolanaウォレットを中心に組み立てられている。同じ金庫はメールアドレスや配送先、APIキーなども保管できる。
始める前に知っておきたいことが二つある。アプリが動くのはmacOSとWindowsだけで、Linuxユーザーは今のところ、ソースからビルドしない限り対象外だ。もう一つ、若い製品なので、ホスト型リレー経由のブラウザエージェントなど、一部はまだ整いつつある段階にある。
はじめかた
- dcpagent.comからDCP Desktopをダウンロードする。Mac(Apple SiliconまたはIntel)とWindowsに対応。
- アプリを開き、Create vaultを選んでパスワードを設定する。復元フレーズは書き留めておく。後から再設定する方法はない。
- 金庫の中にSolanaウォレットを作る。これがエージェントの使える上限内で支出するウォレットだ。
- 必要なら、アシスタントが使いそうな情報を保存する。氏名、メールアドレス、配送先、APIキーなどだ。
- 設定で1回あたりと1日あたりの支出上限を決め、ドキュメントにある1行でエージェントをつなぐ。
AIツール情報
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こんな人におすすめ
このツールが最も力を発揮するユーザー、タスク、シーン。
ユーザー
- VPSやリモートサーバーでエージェントを動かす開発者。DCPは金庫とルールを手元のマシンに置き、エージェントは別の場所で動くので、侵入されたマシンから鍵が漏れない。
- シードフレーズを渡さずに自動化したい暗号資産ユーザー。エージェントは上限内で交換や送金ができるが、秘密鍵は決して見ない。
- API、データセット、推論に課金している人。1日の予算を決めておけば、カード番号を外にさらさずエージェントが自分で補充する。
タスク
- 定期的なAPIの補充。1日の上限を渡せば、少額の購入は自動で処理し、超えたときだけ聞いてくる。
- フォームの入力や登録。エージェントはメールアドレスや住所など必要な項目だけを取り出し、パスワードは決して見ない。
- 上限内のトークン交換。上限を下回る定例の交換は通る。それより大きいものは先に確認する。
シーン
- コーディングやトレードのエージェントを一晩動かす。ルールはローカルで確認されるので、午前3時のリクエストも机の前で決めた同じ上限に従う。
- 外出中にエージェントが「はい」を必要とする。Telegramの承認があれば、スマホから支払いを承認または拒否できる。
- 問題のあるエージェントの後始末。1クリックで、つないだ他のエージェントには触れずにその1体だけのアクセスを取り消せる。
主な機能
非カストディアル署名を行うローカル金庫
鍵はデバイスから出ない。DCPはローカルで署名し、何もアップロードしない。自分の資金を左右するものを事業者に握られたくないなら、ここが効いてくる。金庫はウォレット以外のデータも保管できる。身元情報やAPI認証情報などで、いずれもそれへの要求を承認するまで非公開だ。
エージェントごとのルールと範囲
つないだエージェントはそれぞれ専用の権限を持つ。1体は認証情報を1つだけ読むかもしれない。別の1体は少額のウォレット予算を持ち、調査用エージェントは承認済みのメモしか読まないかもしれない。どれが何を使い、いくら使い、何を読めるかはあなたが決め、ダッシュボードがそれを一か所にまとめる。
自動と手動の二経路を持つ支出上限
1回あたりと1日の上限を決めると、DCPは操作を二つの経路に分ける。ルール内のものは自動で走る。上限を超えるか普段と違うものは承認を求める。エージェントが何を試みても上限は効くので、ウォレットを空にすることはできない。
Telegramによるスマホ承認
Telegramをつなげば、機微な要求がどこにいても届く。「アシスタントが50ドルを送ろうとしています」といったメッセージが来て、ApproveかDenyをタップする。すべての買い物に向く方法ではない。承認は画面に見えている具体的な金額と送り先に結び付くので、別の何かに黙ってすり替えることはできない。
MCPによる1行のエージェント接続
エージェントの接続は1行で済み、1分ほどで専用のルールを伴ってダッシュボードに現れる。ドキュメントはClaude Desktop、Cursor、VS Codeのstdio設定と、リモートやURLベースのクライアント向けのストリーミングHTTPモードを扱う。プラグインは不要で、鍵をエージェントに渡すこともない。
完全な操作ログと即時取り消し
要求、確認、結果のすべてが記録されるので、どのエージェントが何をいつしたか分かる。どれかが妙な動きをし始めたら、1クリックでそのアクセスを切れる。残りは動き続ける。ここは多くの人が、何か起きてから初めて考える部分だ。
Solanaネイティブのウォレット操作
DCPはSolanaを中心に作られている。ここでいうSolanaエージェントウォレットとは、残高の照会、取引履歴の読み取り、SOLやSPLトークンの送金、Jupiter経由の交換、取引への署名、x402支払いペイロードへの署名ができるエージェントだ。ウォレットの読み取りに承認は要らない。価値を動かすものはすべて、まず予算と承認を通る。
メリットとデメリット
メリット
- 秘密鍵をリモートサービスではなく自分のデバイスに置くので、最大の単一障害点が消える。
- エージェントごとの範囲があるので、仕事を進めるためだけにすべてのアシスタントへ同じ権限を与えずに済む。
- 1日の上限が、自律的な支出を実際に動かし続けられる程度に安全にする。
- 1行のMCP設定がClaude Desktop、ChatGPT、Cursor、VS Code、OpenClaw、その他のMCPクライアントで動く。
- オープンソースなので、ウォレットを任せる前に何が動くかを確認できる。
デメリット
- デスクトップアプリはmacOSとWindowsだけで動くので、Linuxユーザーはソースからビルドするか、あきらめるかだ。
- 忘れた金庫のパスワードを復元する方法はなく、復元フレーズを失えばアクセスも永久に失う。
- ウォレット側が対応するチェーンはSolanaだけなので、EthereumやBitcoinのユーザーはここでは助けにならない。
- 登場したばかりで、リモートやブラウザエージェント周りの一部の流れは、デスクトップの中核設定ほど洗練されていない。
よくある質問
DCPはAIエージェント向けのパーミッション層だ。エージェントにウォレット、認証情報、個人データを使わせつつ、本物の秘密はあなたのデバイスに置く。実務ではどういうことか。エージェントは操作の結果を受け取るが、その裏の鍵やパスワードは決して持たない。
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